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はじめましてヒデローです。バブルを逃したベビーブーマー後期組。40代独身の等身大な毎日を書いたブログです。

【思いきり】エアストリームに住む方法【アメリカン】

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写真の女の子より、右端のエアストリームに目が行ってしまったあなた。病気です。
いつか都会を離れて、自然の溢れた場所でノンビリ気ままに暮らす。そんな生活をどこかで求めているのかもしれませんよ。心配はいりません。僕も罹患者です。


ということで今回は、一時のレクリエーションでは無く、長期にわたってエアストリームに暮らすにはどうすれば良いのか、色々調べてみました。

 

 

そもそもAirstreamって何?

すいません、興奮のあまり先走ってしまいました。まずはエアストリームをご存じなかった方のために簡単に紹介を。

エアストリーム社はアメリカのメーカーで、1930年から実に90年近く続く老舗です。おそらく世界で一番有名なキャンピングトレーラーでしょう。「いつかはエアストリーム。」そんなキャンパーも少なくないはず。
鈴木英人のイラストから飛び出てきたような、銀色に光り輝く総アルミデザイン、アメリカ合衆国高官の輸送に使われるほどの堅牢さ、にもかかわらず高いレイアウトの自由度、とどのつまりは下手なホテルより快適な居住空間で、「買わない理由って逆に何?」と滝沢○明に問い詰められそうな程、魅力的なキャンピングトレーラー、それがエアストリームなのです。

Airstreamはトレーラーハウス

まず基本的に、エアストリームを住居として使用する場合には、トレーラーハウスに準じる扱いになります。そのあたりの法的基準は、トレーラーハウス協会のHPに詳しく解説してありますので、この記事を読んでいよいよヤル気になった勇者の方は、一度目を通された方が良いと思います。

・日本トレーラーハウス協会のHP


停める場所について

まずは土地の確保です。選ぶ際に肝心なことは、

①電線が土地の前まで来てる。
上水道の引き込みが終わっている。
③下水道の引き込み、もしくは浄化槽の設置が終わっている。

という点でしょう。
最高なのは敷地内のポールまで電気が来ていて、立水栓があって、その側に汚水枡がある土地でしょう。でも、なかなかそうもいかないので、出来るだけ揃ったところを選びましょう。工事をすればその分出費ですからね。下手するとエアストリームもう一台買えちゃいますよ。

地面のコンディションとしては、湿気や沈み込みのリスクを避けるためにも、コンクリートアスファルトの上が理想的です。トレーラーを覆う屋根があるとベストでしょうが(じつは結構雨漏りするらしい)、コンディションの良い車両なら最初は見送っても良いかな。

ライフラインについて


まず前提として、電気・ガス・水道などのライフラインを接続する際は、「工具無しで(但しガスボンベはレンチを使っても良い)」「迅速」に着脱出来ることが必要です。車両ですからね。すぐに移動が出来ないといけません。ちなみに、こういった係留およびライフラインの接続のことを「フルフックアップ」といいます。
それでは、一つ一つみていきましょう。
<電気>
選択肢としては一応、サブバッテリー、発電機、外部電源があります。
サブバッテリーとは、車とは別に、エアストリーム側に設置するバッテリーです。短期間のキャンプやツーリングでは、これで船内の電気をまかなうことになるそうなのですが、長期定住となると、高額な上に扱いが面倒、しかもエアコン稼働には致命的に容量が足りません。これだけで夏を乗り切るのはほぼ不可能です。
発電機も、短期の外出なら便利だと思うのですが、基本停泊となると、近隣への騒音が気になります。燃料代もかさみそうですしね。
ということで、電気業者に頼んで、土地にコンセントを設置するのがベストなのですが、気になる費用は、土地のコンディションによって大きく増減するみたいです(こわいやめて!)。土地のド真ん前にある電柱から引っ張ってきて、ポールにメーターやブレーカー等を設置するだけなら、10万円台からできるみたいですよ。なにはともあれ、停泊地選びの際の最重要ポイントですね。

<ガス>
エアストリームはプロパンガスです。これがなかなか困りもので、昨今キャンピングカーでの使用を前提とした充填は、安全面からガス販売業者に拒否される事が多いそうなのです。でも、ガスボンベを移動しない使用方法であれば可能との情報もありますので、ここも購入したお店や近所のガス販売店と相談してみるしかなさそうです。

上水道
これは簡単。土地に上水道が来ていて、トレーラー側に外部プラグがあれば、蛇口と接続するだけで船内に供給できます。エアストリームに接続する場合、ポンプやヒーターバルブの故障原因となるため、余り水圧を上げられないそうです。なので、一般的なアタッチメントで大丈夫かもしれなせん。駄目かもしれませんけど。

<下水道>
コレも土地の汚水枡に専用ホースを差し込めば問題なさそうです。出来れば数万円ほどかかりますが、ダンプステーション(汚水ホース(セワホースと呼びます)を接続する、汚水枡側の接続穴)を自作した方が、後々のメンテナンスが楽になるでしょう。

そのせいか、係留して使う場合、トイレは仮設のものを別に作る方が現実的、という意見もありますが、寒い冬に外のトイレって、どうでしょうね?

うーん、やはり節約できるところでは、出来るだけ絞っといた方が良さそうですゾ。

行政手続きも忘れずに

<住民登録について>

これは大丈夫でしょう。市街化調整区域など住居に向かない土地で無く、民法22条の「各人の生活の本拠をその者の住所とする」ことが証明できれば住民登録できます。そこに建物が無くても問題ありません。できれば事前にその住所宛に手紙を送っておき、それを持って市役所に行くのがモアベター小森のおばちゃま語)でしょうけど。郵便物を受け取るにはその場所にポストを設置すれば良いようです。

<車検>

あと、注意しなければいけないのが、固定資産税がかからない代わりに、車と同じように2年毎の「車検」があります。大体10万円前後と、まあまあ大きい金額ですので、忘れていると後でビックリ、なんてことになるかもですよ。

※追記6/13 そもそも牽引せずに定置して使う場合には「車検」は必要ありませんが、固定資産税の扱いは地方自治体によって差があるようです。

夢と同じだけ、敷居も高い!?

どうでしょう。結構対処すべき事が多くて、ちょっと気分が萎えましたね。僕もです。そんなの自由でも何でも無いじゃん!とおむつかりの声が聞こえてきそうです。特集した雑誌でもこの辺りのことにあまり触れられていないのは、やはりそれ相応の理由があったんですね。
でも、エアストリームに住む、ということはそれぐらい骨の折れる事だというのは、最初に認識しておいた方が良いでしょう。上記のようなことを知らずに、軽い気持ちで買っちゃおうものなら後悔は必至。安くない買い物ゆえ、人生すら危うくなりかねないですもん。
上記のようなことを事前確認・準備しておけば、経済的にも精神的にも安心できます。その苦難を乗り越えた数%の人だけが、あの流線型の家に住めるわけです。
さあ、気持ちが固まったら迷うこと無く、そう!宝くじ売り場へ急ぎましょう!!