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はじめましてヒデローです。バブルを逃したベビーブーマー後期組。40代独身の等身大な毎日を書いたブログです。

これで分かった(気になれる)!いんちきシングルモルト入門【玄人はスルー推奨】

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40歳を過ぎると、急にひとりが好きになります。

以前は2次会のカラオケで熱唱していたのに、今ではひとりになりたくて静かな店を探したりします。

ところがいざバー入ってみると居並ぶボトルと無言なウェイターに気圧され、早々に店を出てしまう。そんなこと、ありませんか?

そこで今回は、シングルモルトについて調べてみました。

 

 

香りによる分類

なんと言ってもシングルモルトの醍醐味はその「香り」なのではないでしょうか。
酒屋のラベルや紹介文にスモーキーだのエステリーだの香りのことばかり書いてあるのは、多くの愛好家がそれを手がかりにウイスキーを嗜んでいることの証左でしょう。

ってことで、ウイスキー評に良く登場する香りと代表的と言われている銘柄を独断と偏見でまとめてみました。 

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スモーキー

煙っぽさを表す表現です。

煙?と思われる方も多いと思いますが(僕も)、原料となる麦芽を乾かすときに焚く燃料ピートの煙が匂いの元なんだとか。より細かく2つに分かれます。

ピーティ

燃料であるピートの香り。ピートはその土地の野草や水生植物が泥炭化したものだそうです。これを焚いたときにでる煙が麦芽について、結果的にウィスキーの味に出る、とそういうわけです。じゃあ燃料(煙?)の量に比例するのかと言えば、どうやらそればかりでもなく、その土地のピートの性質にもよるようです。

メディシナル

ピートに含まれる海洋成分からくる薬品臭さ。よくヨード臭とレビューに書いてあるのがこれですね。


モルティー

麦芽のもろみに由来する香りのことだそう。麦芽っていうと「強い子のミロ」しか思い浮かばない40代はいかがなものでしょうか(僕です)。

ちなみに「由来」表記の関係上、表だと上の方になっていますが、実際は「ナッティー」あたりと同じくらいの甘辛ポジションだと思います。

樽由来

ウッディー

深い森林の香り。樽の香りが主成分みたいです。樽を作る木によって変わるんですね。近年「山崎」をはじめとする日本のウイスキーが注目を浴びているのは、ミズナラ樽に寄るところが大きいとか。

ナッティー

ヘーゼルナッツやアーモンドなど、甘くオイリーな香り。やはり主成分は樽のにおい。

チョコーレート

形容詞ではないのですが、この表現も多く見かけるので規準に入れてみました。中でもカカオだのベリーチョコだのという表現が多い気がします。

トフィー

甘くて砕きやすいキャラメルのようなお菓子の名前だそうです。食べたことないのでなんともいえませんが、マッカラン12年の特徴にトフィーとあるので、ちょっとクリーミーな甘い香りのことを指すのかもしれません(違っていたらスミマセン)。

※11/18追記:知り合いに「Ragold」と言うところのトフィーを頂いたのですが、なんというか、明治チェルシー(バタースカッチ)と似たような味でした。

ちなみに「樽由来」だと木材の特性の他に、シェリー樽やバーボン樽など、その前に入ってたお酒の香りで個性を出す場合もあります。
シェリー樽で有名なのはこれまたマッカラン、バーボン樽ならグレンモーレンジでしょうか。この先はグンと深い沼な予感がプンプンなので、基本が分かるまでは足を踏み入れないほうが良いでしょう。

エステリー

エステル臭ですね。ウイスキーの中の「脂肪酸」と「アルコール」が結合してできた化合物。基本華やかで甘い香りのことが多いのですが、「接着剤の匂い」もここに含まれるというからややこしいです。
このエステリーも以下の3つに分かれます。

フルーティー

フルーツの香りですね。3つの中では一番甘い香りなのではないでしょうか。ちなみにドイツビール(ヘーフェーヴァイツェン)のバナナ臭もエステル臭です(Erdingerが好きです)。

フローラル

花の香りですね。フルーティよりも甘さは控えつつ、華やかで気品のある香り、らしいです。花の香りというとすぐに「きれいな白さすずらんの香り・ニュービーズ」を連想してしまう僕は、シングルモルトを嗜む資質に欠けているかもしれません。

ファッティー

脂肪酸に似た香り、だそうです。なんじゃそりゃ?と思ったら「上質な石けんの香り」なんだとか。なるほど、てことはニュービーズもまんざら的外れでもないのかな(勘違い)。

これはハーブだの干し草だの草原だの、試される大地!?的な匂いをココにカテゴライズしてみました。ただ、由来については不明です。おそらくピートとエステル臭と樽の木の匂いの複合系なのでしょう。

スパイシー

ショウガ・シナモン・コショウの匂いだそうです。これも由来は謎。おそらくこれも複合系で、エステル臭の「接着剤」やピートの「メディシナル」な側面が強いケースなのではないかという勝手な解釈のもと、表ではエステリーとブリニーの間に放り込んでおきました。

ブリニー

おそらくピート由来ですがスモーキーとはちょっと違う気がしたので、表では別にしました。塩っぽいと言うより「潮」の匂いです。キャンベルタウンという町のウイスキーはこの特徴が強いそうです。ここで有名なのがスプリングバンク蒸留所」。塩っぽいだけでなく甘さもあるというのだから、なんだか想像をかき立てられます。

でも、ちょっと高いんだよなー。

グラスも忘れてはいけません!

何となくウイスキーって、唇が切れそうに薄い口の広めなグラスをイメージしがち。でも実は芳香が多く逃げてしまうのだそう。とはいえ、初心者こそしっかりと香りを嗅いで勉強したいもの。

そこで、テイスティンググラスです。安いので構わないそうで、実際にプロのテイスターが使っているのも1000円前後のものみたいです。折角安くない酒を呑むなら(無粋な表現ですみません)、グラスにもちょっとだけ凝ってみるのも良いかも知れません。

香りから探るのが分かりやすい!?

専門家から見たら眉を顰める分類かもしれませんが、スタート地点としてはとっつきやすかったのではないでしょうか?余計混乱した?すみません。。。

 

ちなみに、蒸留所の建つ地域によって香りに傾向があるので、それを参考に選ぶ方法もあります。たとえば先ほどのキャンベルタウンもそうですしアイラ地区はスモーキーな銘柄が多いと言われています。

しかし、同じ地域の中でもキャラクターに差があるのも事実。やはり初心者のうちは香りを手がかりに選ぶのが確実だと思い、ここでは詳しく調べませんでした。

 

また、ここで紹介したウイスキーはあくまでその特徴の一つなので、例えば上記マッカランがトフィーかつフローラルなように、実際にはこれらの香りが混ざり合って総合的に各ラベル独自の個性を生み出しています。

 

一度ハマると実際に蒸留所を回るまで満足できなくなると言われる(若干誇張)シングルモルトの世界。細かいことは気にせずに、初心者なりに楽しめればそれで良いと思うのですが、どうでしょう?