Single-play

Single-play

はじめましてヒデローです。バブルを逃したベビーブーマー後期組。40代独身の等身大な毎日を書いたブログです。

【テクノあり】40代が知っておくべきフレンチポップス8選【CM曲あり】

f:id:donut7inch:20190605175300j:plain

フレンチポップス、聴いてますか?
60年代だとフレンチギャルやシルビーバルタン、アランドロンにブリジット・バルドー、ミシェルはルグランにポルナレフ、と、結構日本でも浸透していたのですが、80年代以降だとモレシャンさんしか浮かばない、なんて人も結構居たりするんじゃないでしょうか。

そんなわけで今回は、40代で知っている人は詳しく知っている、知らない人はまるで知らないフレンチポップをいくつかおさらいしたいと思います。若い子に「○○さんって、リアルタイムですよね?」なんて聴かれたときにあたふたしないよう、適当に返せるエピソードとともに紹介していきましょう。

 

エルザ /「T'en Va Pas」


※CM動画です。

すいません。もうコレ無しには語れないというか、コレを語るための命題のような曲。
この曲が使われたsomothingのCMは、それまで501だ201だと女の子にはイマイチ良く分からないジーパンの世界を、一気に身近なモノにした、と言い切って差し障りないでしょう。それくらいセンセーショナルでしたが、その一翼を担ったのはこのメロディー。僕はこれで「フレンチポップ」の良さに刮目しました。
ちなみにアダム・エ・ロペとのコラボでCMをリメイクしたそうですが、狭量な僕は当然認めません。あの時代の雰囲気があってこそのあのCMですからね。曲も違うし。
先に触れた大貫・原田のおふたりも、歌詞の内容を変えて「彼と彼女のソネット」として歌っています。本家の歌詞は「お父さん、行かないで」的な内容(同内容の映画主題歌だったため)らしいです(僕はフランス語、サッパリでして)・・・。
※CMについては1990年とする記述が多いのですが、初出は80年代だったと思います。
※動画が見当たらなかったので、コピーが違う90年代のものです。

バネッサ・パラディ:「Marilyn Et John」


エルザが出たなら、この人を出さないわけにはいきません。当時フランスで人気を二分していたもう一人。耳馴染みだとレニー・クラヴィッツとの「ビー・マイ・ベイビー」の方ですが、エポックメイキング的にはファースト・アルバム『マリリン&ジョン』の同名タイトルでしょう。ジョニー・デップとの間に子供がいたり、レニークラヴィッツとの交際、復縁など、ゴシップネタの印象が強い彼女ですが、出たての頃は「アイドル」だったのです。余りカワイイとは思わないけど(ファンの方、ごめんなさい)。

LIO /「BANANA SPRIT」


まあそうくるわな、と思われた方、そうとうフレンチポップを聴いてますね。そう、こちらは当時その幼げな声と、裏腹にエロティックな容姿でフランス男子中学生の心を欲しいままにもてあそんだ、ポルトガル生まれのベルギー娘。「恋はAmiAmi」という倉田まり子の曲も、この人のカバー(僕よりちょっと上の世代ですかね)。旦那は80年代のパンク、ニューウェーブを牽引したZEレーベルの設立者だそうです。

Telex:「EURO VISION


フランスのクラフトワーク、とも呼ばれる(本当?)、実はベルギー出身のテクノバンド。一時期、小西康陽あたりが取り上げて、線香花火程度のスポットが当たりました。クラフトワークより歌謡曲っぽくて、好感が持てます。telexだと「MOSCOW DISCOW」の方が取り沙汰されますが(ごく一部での話です)、僕は断然こっちですね。ちなみにコレを聴いてお察しの通り、上のLIOはなにを隠そうこのTelexが完全バックアップでデビューしたのです。彼らもきっと「やっぱオッサン3人じゃ見栄えしねえな」と思ったのでしょうか。悲しいけれど現実です。その代わりと言っちゃなんですが、テクノ界隈では尊敬と言うより、皆から可愛がられてる印象。YMOが好きな若者にも是非聴いてもらいたいアーティストです。

Michel Fugain & Le Big Bazar / 「Une Belle Histoire」

誰この髭?と思った方でも、絶対に聴いたことがあるメロディー。そうサーカスの「ミスターサマータイム」の原曲です。こちらも歌詞の内容は全く変わっていますね。どうもフランス人と日本人では歌詞に求めるモノが違うのかもしれません。実は1979年発表の曲なのですが、サーカスのヒットが80年代と言うことで、まあ許してくださいごめんなさい。好きなアーティストなもんで。

シャルロット・ゲーンズブール / 「Lemon Incest」


言わずと知れた、音楽家セルジュ・ゲーンズブールと女優ジェーン・バーキンの娘で、いまでは押しも押されぬフランスのトップ女優です。この曲は溢れすぎた親子愛(オヤジの一方的なものの気がするけど)を歌にしており、今なら大炎上どころの騒ぎではありませんが、Amourの国フランスですからね。序の口なのでしょう。女優業の傍ら、コンスタントに音楽活動もしていて、『5:55』や『Rest』等は、かなり良いアルバムですよ。映画だと「ひとりは残り、ひとりは去る」(これの同名主題歌「L'un part l'autre reste」も名曲です)も良いですが、カワイイもの好きの僕としては「恋愛睡眠のすすめ」がおすすめです(監督はミシェル・ゴンドリー)。

イザベル・アジャーニ /「pull marine」


映画界からだと、むしろこの人が先でしたね。「可愛いだけじゃダメかしら」が有名な女優。映画の主人公はなんと実年齢より10以上も歳下だったのに違和感なく演じきったロリータクイーン。この曲は上のやり過ぎ親父、セルジュ・ゲーンズブール(本当は偉大なんですよ)によるもので、実はジェーン・バーキンが歌いたがっていたという話も。ブリジット・バルドージャンヌ・モローもそうですが、フランスの女優は歌手活動もしていることが多いですね。

クレモンティーヌ / Jeremie


※CM動画です(前2つ)。
さあ、最後は誰できいたことのある、この曲で締めましょう。マウントレーニアカフェラッテを、女の子のお気に入りドリンクNo.1にまでおし上げた名作CMです。ジョディ・フォスターのイメージばかり強いですが、このCMで「歌ってるの、誰?」ってなったのは僕だけじゃないはず。日本の曲をカバーしているイメージが強いですが、こちらは自身の曲。といっても、作曲は戸田誠司(元FAIRCHILD。YOUがいたバンドです)。こんな曲も書けるんですね。


さあ、いかがだったでしょう?時代の陰にフレンチポップあり。当時、ファッション誌「Olive」で「リセインヌ宣言」の薫陶を受けた人もそうでない人も、今一度「あの頃」のフレンチポップスに触れてみてはいかがでしょうか。あ、オッサンがベレー帽は止めてくださいよ。